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fewoej77xe
24 août 2013

ふざけるなよ

パーも俺のラボーナのおかげか驚愕で反応が遅れている。
 その期待通り、寄せるのが遅れた敵守備陣を尻目に先輩はダイレクトながら丁寧にゴール左隅へとボールを流し込んでいた。

 ガッツポーズする山下先輩に親指を立てて応えていると、審判のゴールを認めるホイッスルが鳴り響く。よし、まずはこれで同点だ。

 この時俺は、敵チームは俺が相手している八番だけでなく全員の顔つきが真剣に――正確に言うならば余裕を削ぎ落とした表情に変わっていた事にまだ気がついていなかった。第二十三話 しつこいマークと渡り合おう
ティファニィー
 同点を祝ってもらっているはずなのになぜか頭を防御して逃げ回る山下先輩を追い回していると、俺の背筋に冷たい物が走った。反射的に振り返ると瞳に映ったのは、黙々とセンターサークルにボールをセットして再開を待つ相手チームの姿だった。
 ――まずい。このタイミングで再開されたらどうしようもない。陣形は乱れきって士気は緩みきっている。キーパーまでペナルティエリアを離れて祝福の輪に加わっているのだ、子供の手を捻るより簡単に得点されてしまうぞ。俺は強盗に追われて交番へ逃げ込むが如き鬼気迫る形相でセンターサークルへ急行した。
 確かサークル内に相手チームの選手がいれば試合は再開されないはずだ。
 間一髪で間に合ったのか審判が咥えていたホイッスルを外して注意してくる。
テファニー
「あんまり長く喜びすぎないように。もし君がここに来なかったら、準備ができてなくてもルール上再開しなきゃいけなかったんだからね」
「はい、承知してます。お手数かけてすいません」

 審判に向けてしおらしく頭を下げると、まだ山下先輩の頭を狙って張り手を繰り出しているチームメイト達に怒鳴り声を上げる。

「すぐに試合を再開しますよ! 早くポジションに戻ってください!」

 俺の声に無粋な奴だと迷惑げに振り向くが、すでに攻撃する準備を整えている相手を目撃してはっとした表情で小走りに先輩方が自分のポジションへと戻っていく。ここからはむしろその先輩方よりも、後ろで無言の内に気迫を高めている相手チームに意識を向けて言葉を続ける。ティファニー 時計

「早く再開しないと逆転ができないじゃないですか! 今勢いに乗ってるんですからさっさと逆転しましょう!」

 俺の背から吹く風の温度が一気に上昇したようだった。

 ◇ ◇ ◇

 ふざけるなよ。俺は目の前で偉そうな事を喋っているチビに対する怒りを抑えきれなかった。大体こいつが前半から出て来なかったせいで、立てた対策が無駄になりちょっと計算違いの試合スタートになったのだ。そのせいでマークの再確認などのでどたばたで序盤で失点をしてしまった。
 そして今の同点弾もやっぱりこの足利ってチビが原因だ。パスの受け手を確認しようとしないパスやヒールキックといったふざけたプレイスタイルに加えて、今度はラボーナだと? にやけた生意気そうな顔といい絶対に真面目にサッカーやってないよな、こいつ。
http://www.mulberryelsewherejp.info/ ティファニー 時計
 こんな奴にアシストされるどころかもしかしたら負け――ぶんぶんと頭を振ってネガティブな考えを払いのける。確かに上手いのは認めよう、俺一人でこいつの攻撃の全て止めるのも難しいかもしれない。だが、監督が指示したように俺が体で足利の体を止めてもう一人のボランチがパスコースを消せば問題ない。
 こいつが接触プレイが苦手なのはもう判ってるんだ。これまで競り合った感触でも明らかに当たりが軽いからな。ボールを奪おうとは考えずにドリブルしてきたら体をぶつけるつもりでいくぞ。それでボールがこぼれたらうちの守備陣がフォローしてくれるはずだ。
 足利よ俺は一対一ではお前に勝てないかもしれない、だが

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